高ければいい羽毛布団なの?
安い羽毛布団はやっぱり値段なりのもの?
この記事ではこんな疑問が解決できます。
羽毛布団の値段ってピンキリで選ぶときに何が違うのさっぱりわからないという人も多いはず。
1万円ぐらいの羽毛布団もあれば、100万円以上の羽毛布団があったりと同じ羽毛布団でも値段の差がかなり大きい商品です。
この記事では羽毛布団の値段の差を3段階で分けて解説していきます。
3万円までの羽毛布団を安い羽毛布団、3万円~10万円までの羽毛布団を中級の羽毛布団、10万円以上の羽毛布団を高級羽毛布団と考えて解説します。
どんな特徴があって、どんな人におすすめなのかも解説するので参考にしてみてください。
羽毛布団の値段が変わるポイント
まずは羽毛布団の値段が変わるポイントについて簡単にまとめておきます。
値段が変わるポイントは大きく分けて3つ。
- 側生地の素材
- 側生地のキルティング
- 羽毛の産地や鳥の種類
ここでは詳しく解説すると長くなってしまうので簡単に説明します。
側生地の素材は値段が変わる要素になります。
安い羽毛布団や中級品まではポリエステルが入った素材が多く使われていますが、高級羽毛布団になってくると綿100%やリヨセル(テンセル)などの天然由来の再生繊維やシルクなどの素材も使われることがあります。
側生地の素材については【目的別】羽毛布団の生地の失敗しない選び方!コスパ抜群のおすすめも解説!という記事で解説しているのでもっと知りたいという人はあわせてご覧ください。
側生地のキルティングも値段に影響を与えます。
一般的には立体キルトが多いですが、二層キルトだと保温性はアップするのですが側生地の縫製に手間がかかるので値段も高くなる傾向にあります。
他にもメーカーオリジナルの手の込んだキルトだとさらに値段は高くなる傾向にあります。
キルティングについてもう少し知りたいという人は【季節別】羽毛布団のキルティングの種類と特徴を比較!【選び方も解説】という記事で解説しているので参考にしてみてください。
最後に値段に大きく影響を与えるのが羽毛の産地や鳥の種類といった品質です。
ここが1番大きく値段に影響を与える要素で、数千円から数万円の違いがでます。
産地はポーランドやハンガリーなどヨーロッパの羽毛は羽毛の原産地として有名で値段が高くなります。
逆に安い羽毛布団などに使われる羽毛は中国や台湾の羽毛が多い傾向にあります。
羽毛の産地の違いについて詳しく知りたいという人は羽毛の産地の違いを解説!みんなが選んでいる産地はこれだ!【産地はどこでもOK】の記事で解説しているので参考にしてください。
次に羽毛で値段が変わる要素として鳥の種類があり、ダックとグースに分けられます。
簡単に特徴をまとめます。
- 草食なので臭いが少ない
- ふくらみやすいものが多く、暖かいお布団になりやすい
- 値段がダックと比較して高くなりがち
- 雑食で臭いがある場合がある
- ふくらみや暖かさはピンキリで品質の差が大きい
- 値段は安いものも多い
基本的に1万円前後ぐらいの安い羽毛布団はダックが使われていることが多く、2万円を超えたぐらいのものからグースも使われるようになってくるイメージです。
ただ、羽毛の値段は年によって変動するので今年は安くても翌年には1.5倍ぐらいになることもあります。
羽毛の鳥の種類についてもっと知りたいという人は羽毛布団のダックとグースの違いや特徴は?臭いが少ないのはどっち?という記事で詳しく説明しているので参考にしてみてください。
安い羽毛布団の特徴(3万円まで)の特徴
3万円までの安い羽毛布団の特徴は側生地の素材はポリエステル系の素材が多く、中の羽毛もダックが多い傾向にあります。
特に1万円前後の羽毛布団の場合は上記の傾向がより強くなります。
このクラスの羽毛布団を選ぶ場合に見ておきたいポイントは主に3つ。
- 羽毛の鳥の種類
- 羽毛の充填量
- 羽毛のダウンパワー
個人的に側生地の素材は綿をおすすめしているのですが、この価格帯で側生地を綿100%に絞って考えると選択肢がかなり狭くなってしまいます。
ですので、中の羽毛で選んでいくのがおすすめです。
1万円代前半ぐらいまではほとんどダックが使われています。
中の羽毛は洗浄されて使われていますが、それでもやっぱり臭いが発生する可能性がゼロではありません。
とはいえ、ほとんどの場合は気にならない程度のことの方が多いです。
ただ、自分は臭いに敏感だと思う人はダックを使った羽毛布団は選ばない方がいいですよ。
臭いに敏感な人や臭うリスクを少しでも減らしたい人はグースを使った羽毛布団でも2万円前後からあるのでそちらから選ぶようにしましょう。
次に見るべきポイントは羽毛の充填量。
ここは注意して見ておかないといけない部分で、最近では羽毛の充填量が1.0㎏とかそれ以下の羽毛布団を見かけることもあります。
さすがに1.0㎏だと寒く感じることも多いですよ。
羽毛布団の原価の構成比率で考えると羽毛が1番コストが高いので、羽毛の量を減らせば安く見せれます。
とはいえ、それで暖かくもない羽毛布団を買うことになるのは嫌ですよね。
最低でも1.1㎏、できれば1.2㎏ぐらいは入っている羽毛布団を選ぶようにしましょう。
最後に見るべきポイントは羽毛のダウンパワー。
dpとかDP350という感じで表記されているものですね。
これが羽毛のふくらみに直結してくる要素で、暖かさにも大きく影響を与える要素です。
ダウンパワーは300~440ぐらいの数値が一般的で、数字が大きくなるほどいいと考えておけばOK。
このクラスの羽毛布団を選ぶ場合は最低でも350以上のものを選びましょう。
できれば400に近いものを選んでください。
この数値が300程度だと、せっかく羽毛布団を買っても寒い思いをするかもしれません。
ダウンパワー400ぐらいのものでも、この価格帯でも見つけることができるのでできるだけ探してみてください。
最後に安い羽毛布団を選ぶときの目安をまとめておきます。
- 安い羽毛布団が欲しい人はダック、臭いが気になる人はグースを選ぶべき
- 羽毛の充填量は1.1㎏以上がおすすめ
- 羽毛のダウンパワーは最低でも350以上
探したり、選んだりするのが面倒だと思う人は【コスパ重視】安く買える羽毛布団のおすすめ3選!【3万円以下で厳選】という記事で3万円までのおすすめの羽毛布団を紹介しつつ解説しているので参考にしてみてください。
他にも数千円といった値段で売られているのは羽毛肌掛け布団(ダウンケット)かもしれません。
ダウンケットは主に春や夏に使う薄手の羽毛布団なので値段が安いことも多いです。
中に入っている羽毛の量が0.5㎏以下であれば羽毛肌掛け布団(ダウンケット)だと考えておいてください。
もっとダウンケットについて知りたいという人は【エアコン対策】ダウンケットの選び方まとめ!【洗える安いものを選びましょう】という記事で選び方やおすすめのダウンケットについてまとめています。
春や夏も羽毛布団で寝たいという人は参考にしてみてください。
中級の羽毛布団(3万円から10万円まで)の特徴
3万円から10万円以上の羽毛布団の中級クラスの羽毛布団の特徴は選択肢が多いこと。
側生地の素材も綿100%の素材やリヨセル(テンセル)などの高級素材も選択肢に入ってきます。
羽毛もポーランドやハンガリーなどの有名産地の羽毛を使ったものや、ダックにしてもグースにしてもダウンパワーが400以上のものがかなり現実的に視野に入ってきます。
あとは有名寝具メーカーの高品質な羽毛布団も選択肢に入ってくるのも特徴です。
中級クラスの羽毛布団を選ぶ場合に見るべきポイントは主に下の3つ。
- 側生地の素材
- 羽毛の鳥の種類
- 羽毛のダウンパワー
安い羽毛布団のところでは側生地の選択肢は少なく、ほとんどがポリエステル85%綿15%の生地が使われています。
この中級クラスからは側生地の素材もいろいろと選べるようになってきます。
ネットで買うなら綿100%の素材がおすすめです。
綿100%でも60サテンや80サテンなどいろいろありますが、このクラスで探すなら80サテンがおすすめですよ。
綿100%の80サテンであれば風合いも良いので肌触りもよく、吸湿性もあるので蒸れにくくて快適に寝ることができます。
羽毛の鳥の種類もダックとグースの両方とも高品質なものから選ぶことができますが、このクラスの羽毛布団を考えているのであればグースを選ぶべきです。
少しでも臭いのリスクは減らしておく方が無難だと思いますし。
予算との兼ね合いもあるとは思いますができるだけダウンパワーの高いものを選ぶと暖かく満足度も高くなりますよ。
逆に産地はそこまで気にしなくてもよくて、ダウンパワーを重視して選ぶ方がコスパが良くなります。
最低でもダウンパワーは400以上のもので1.1㎏以上入っているものを選ぶと暖かいお布団で寝ることができます。
中級クラスの羽毛布団を選ぶときの目安をまとめておきます。
- 側生地の素材は綿100%がおすすめ
- 羽毛はグースを選ぶのがおすすめ
- 羽毛のダウンパワーは400以上を選びましょう
高級羽毛布団(10万円以上)の特徴
10万円以上するような高級羽毛布団の特徴は側生地の素材がシルクだったり、ゴアテックスのような特殊なラミネート加工がされているものが多くあります。
中に入っている羽毛もヨーロッパ産のものでダウンパワーが440以上のものが使われていることが多い傾向にあります。
中でも50万円以上するようなお布団だとアイダーダックと呼ばれる年間で採取できる量が限られている貴重な羽毛が使われていたりすることも。
このクラスになってくるとネット通販や量販店では扱いが少ないので、しっかりとした布団の専門店に行って選ぶ方がおすすめです。
商品説明もしっかりと受けれるので安心ですしね。
高級羽毛布団を選ぶ場合に見るべきポイントは下の3つ。
- 側生地の素材
- 羽毛のダウンパワー
- 有名寝具メーカー製かどうか
10万円以上するようなお布団の場合、シルクの生地を使ったものもありますが、耐久性のことを考えるとあまりおすすめではありません。
素材の特性上、肌触りは抜群によくて最高の寝心地ですが、傷みやすいのも特徴です。
数年に一度、買い替える余裕がある人にはおすすめの素材ですが、長く使うことを考えているのであればゴアテックスのような特殊な生地を使ったものや綿100%の上のランクを選ぶ方がおすすめです。
個人的には綿100%の100番手サテン以上のものがおすすめですね。
とはいえ、ネット通販で探していると綿100%のものは多くあっても80番手サテンまでのものがほとんどで100番手以上のものは少ないです。
100番手以上のものを探すとなると、布団の専門店で実際に触って体感しながら選ぶ方が後悔しない買い物ができますよ。
もし店員さんと話すのであれば糸の細さを聞いて100番手以上なら候補に入れてもOKだと思います。
このクラスの羽毛布団を買うなら羽毛のダウンパワーも440以上のものを選びたいですね。
産地についてはお好みで大丈夫です。
暖かさに影響を与えるのはダウンパワーであって産地ではないですからね。
このクラスの羽毛であれば国内で洗浄しているものがほとんどなので臭いの心配もしなくてOK。
とはいえ、動物の羽なので完全に無臭にはどうしてもならないのですが、気になるほどではありません。
最後に高級羽毛布団を買うなら信頼できる有名寝具メーカーのお布団が安心ですね。
他のメーカーがダメという訳ではないのですが、有名寝具メーカーの場合は品質管理がしっかりされているので安心できます。
有名なところでいえば西川や昭和西川、ロマンス小杉は高級羽毛布団の取り扱いも多くあるのでそこから探してみるのもいいかもしれません。
ちなみに有名メーカーのおすすめの羽毛布団については下記の記事で解説しています。
高級クラスの羽毛布団を選ぶときの目安をまとめておきます。
- 側生地の素材は綿100%の100番手以上のサテンがおすすめ
- 羽毛のダウンパワーは440以上を選ぶべき
- 西川や昭和西川、ロマンス小杉などの大手から買うと安心
羽毛布団の値段の違いのまとめ
この記事では羽毛布団の値段を3段階に分けて解説しました。
あくまでひとつの目安ですが、割と参考になるかと思います。
安くてコスパのいい羽毛布団もあるにはありますが、詳しくない人が探すのは実は難しいものでもあります。
やっぱり安い羽毛布団は安いなりの理由がありますしね。
あまりに安い羽毛布団の場合は疑ってかかるぐらいでちょうどいいかもしれません。
特に値段が安くて羽毛の量が少ないものには注意した方がいいです。
結構な確率で寒い思いをすることになります。
しっかりと自分で羽毛布団を選びたいという人は【全12記事】羽毛布団の正しい選び方のまとめ【比較するポイントも解説】という記事で羽毛布団の選び方についてまとめているので参考にしてみてください。
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